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軽井沢の別荘の水抜きはいつ必要?留守・暖房・停電で判断する条件と、設備ごとの確認点

軽井沢の別荘の水抜きは、何月からと一律には決められません。町公式の「数日間使用しない場合」を起点に、留守・暖房・凍結防止帯・停電・配管条件の判断表、凍結防止帯の電気代の計算、町の施工指針で決まっている凍結対策、業者に頼むときの相談先を整理します。

軽井沢の別荘の水抜きは、「何月から」と一律には決められません。軽井沢町は、凍結防止対策として配管への保温材の取り付けと、数日間水を使用しない場合の水抜きを案内しています(軽井沢町)。実際に要るかどうかは、留守にする長さ、暖房を止めるか、凍結防止帯や不凍栓があるか、停電への備え、配管が通っている場所、そして直近の予想最低気温で変わります。手順は設備ごとに違うので、最優先はその家の管理会社・施工会社・取扱説明書の指示です。

先に立場を明かしておきます。わが家は軽井沢で通年暮らしていますが、家を建てておらず、別荘を買っても直してもいません。だから配管工事や改修の体験談は書けません。この記事では施工品質の評価や推奨はせず、軽井沢町・長野県・メーカー・各社が公表している情報の範囲を明示して整理します。

この記事の時点:情報は2026年9月20日時点のものです。制度・案内・各社の公表内容は変わります。作業の前に、必ずお使いの設備の取扱説明書と、管理会社・施工会社・軽井沢町上下水道課で最新をご確認ください。

この記事は、冬の暮らしそのものではなく、配管と水抜きの設備をどう運用し、どう改修するかに絞っています。一冬越した暮らしの実感は軽井沢の冬のリアルに、買う前に物件を見極める話は中古別荘の確認項目にあります。

30秒で分かる:水抜きが要るか、要らないか

軽井沢町は、数日間水を使用しない場合の水抜きを案内しています。これに加えて、暖房を止める、凍結防止帯の通電を確認できない、停電時の手順を決めていない、配管や水栓が屋外・床下など冷える場所にある——このどれかに当てはまるなら、水抜きを前提に管理会社・施工会社へ確認してください。

右の列は、1項目だけ当てはまれば水抜きを省けるという意味ではありません。 給水の配管だけでなく、給湯器・トイレ・屋外水栓までを含めて、必要な暖房の設定や通電の条件を管理会社・施工会社に確認できた場合に限って、省ける可能性がある、という読み方をしてください。

確かめること水抜きを検討する条件水抜きを省ける可能性がある条件
留守にする長さ数日以上あける毎日使っていて、家を冷やし切らない
冬の暖房完全に止める/設定の条件が分からない施工会社が指定する温度・方法で連続運転する
凍結防止帯・不凍栓無い/有無を把握していないあり、通電していて動作を確認している
停電の可能性備えが無い(停電すれば凍結防止帯は止まる)停電時の手順を決めてある
建物と配管別荘仕様のまま。床下や外壁面に配管が露出基礎断熱で、配管が暖まる側にある
直近の予報氷点下の予報や寒波がある(予報だけを根拠に不要と判断しない)
管理会社・施工会社の指示水抜きの指示がある暖房の設定や通電の条件を含めて不要と確認できている

同じ軽井沢の家でも、給湯器の機種、不凍栓の位置と数、配管の通し方で手順は変わります。この表は、どこを確かめるかの地図であって、作業の手順書ではありません。

水抜きとは何か

水抜きとは、給水を止めたうえで、配管・蛇口・給湯器などに残る水を、設備ごとの指定された方法で排出しておく凍結防止の作業です。凍結防止帯が配管を温めて凍結を防ぐのに対して、水抜きは凍る対象そのものを減らします。適切に水が抜けた箇所は、凍結防止帯と違って通電に依存しません。 ただし、給湯器や便器などに水が残っていれば凍る可能性があるので、設備ごとの指定された手順が要ります。

水が凍ると体積が増え、配管・蛇口・給湯器の内部を内側から押し広げます。困るのは、水が出なくなることより、解けたあとに破裂が分かることです。凍っている間は水も漏れないため、留守の家では気づけません。

軽井沢で水道が凍るのは、どのくらいの寒さからか

軽井沢町は、凍結が始まる一律の気温を示していません。参考として、長野県企業局(上田水道管理事務所)は、気温がマイナス4℃以下になると水道管の凍結事故が多くなるとして、長時間水道を使わないときや、1日中外気温が氷点下の「真冬日」が続いたときはとくに注意するよう案内しています(2025年12月8日更新)。軽井沢町の水道は町の事業なので依頼先は町の指定工事店になりますが、寒さの目安としては同じ県内の案内が参考になります。

気象庁の平年値(1991〜2020年)では、軽井沢の日最低気温の月平均は、12月がマイナス5.3℃、1月がマイナス8.2℃、2月がマイナス8.0℃、3月がマイナス4.5℃です。

ただし、ここから「何月から水抜きが必要」と決めることはできません。標高、配管の通し方、暖房の使い方、留守の長さで、同じ町内でも条件がまるで違うからです。平年値と県の目安は、寒さの背景を知るための数字として読んでください。要るか要らないかは、次の章の軸で決まります。

水抜きが必要かを判断する軸

留守の長さ:町は「数日間水を使用しない場合」を案内している

軽井沢町は、水道管・給湯器等の凍結への対策として、配管への保温材の取り付けや、数日間水を使用しない場合の水抜き作業が効率的だと案内しています。自分での対応が難しい場合は町指定工事店へ相談するよう添えられています。町のページが例示しているのは、使わない期間があることを前提にした対策です。通年で生活している家について毎晩の水抜きが必要かどうかまでは示していません。

暖房:止めるかどうかで前提が変わる

暖房を最低限つけ続ける家と、出るときに完全に止める家では、配管の置かれる環境が別物になります。室温が下がり切れば、室内側を通る配管も凍結の対象に入ります。週末だけ使う別荘で、帰るたびに暖房を落とす使い方は、留守が短くても水抜き側に傾く代表的なパターンです。

凍結防止帯と不凍栓:「あるはず」で済ませない

凍結防止帯(配管に巻いたり沿わせたりする電熱線)と不凍栓(水抜き用の元栓・水抜きバルブ)は、あれば安心という設備ではありません。冬の前に確かめておきたいのは次の点です。

  • 不凍栓がどこにあるか。ハンドルはどちらへ回すと閉まるか
  • 凍結防止帯がどの配管に巻かれているか。巻かれていない配管はどこか
  • 凍結防止帯のブレーカーはどれか。冬の間、通電したままになっているか
  • 給湯器に凍結防止機能があるか。どういう条件で働くか
  • 屋外の散水栓・立水栓をどう処理するか

ここを把握していないこと自体が、水抜きが要る側の条件です。中古で買った別荘では、前の所有者がどう運用していたかが引き継がれていないことがあります。

停電:凍結防止帯が止まる前提で考える

凍結防止帯は電気で配管を温めています。停電すれば止まります。軽井沢町も、冬季に停電が発生したときは水道管に巻いた凍結防止帯が機能せず、多くの家庭で水道管の凍結が発生する場合があるとして、次の手順を案内しています。

  1. 台所、洗面所等の水を全開で出す
  2. 水道不凍栓(凍結防止用の元栓・水抜きバルブ)のハンドルを「閉める」の矢印方向へ回らなくなるまで回す

そのうえで、給湯器・ボイラー・電気温水器等は機種により操作が異なるので、詳しくは販売店や町指定工事店へ相談するよう添えられています。停電してから調べるのではなく、冬に入る前に不凍栓の位置と回す向きを確かめておいてください。

留守にするときに節電のつもりでブレーカーを落とすのも、同じ理由で危険です。凍結防止帯まで切ると、町が注意を呼びかけている凍結・破損のリスクが上がります。

水抜きの基本の流れと、家ごとに確かめる箇所

ここから先は、一般的な流れの説明です。手順は設備ごとに違います。実際の作業は、お使いの設備の取扱説明書と、管理会社・施工会社の指示に従ってください。この記事だけを見て操作すると、設備を壊すことがあります。

操作の順序は設備ごとに違います。参考までに、軽井沢町が停電時の対応として示している順序は「台所、洗面所等の水を全開で出す」→「水道不凍栓のハンドルを閉める方向へ回らなくなるまで回す」で、長野県企業局も「蛇口を開いている状態で、不凍栓(水抜栓)をしっかり閉める」と案内しています。先に元栓を閉める手順とは順番が逆になるので、自己流で進めないでください。 そのうえで、家ごとに確かめる箇所があります。

  • 不凍栓(元栓)位置と数。止水と水抜きが一体か別か。屋外か床下か
  • 給湯器機種ごとの水抜き手順。凍結防止機能の条件。電源を切ってよいか
  • トイレタンク内と便器の水。ロータンクの水抜き栓の有無。不凍液の要否
  • 洗濯機給水ホースと本体内の残水。水栓の位置
  • 食洗機・浄水器内部に水が残る設備。メーカーの指定手順
  • 散水栓・立水栓屋外の水栓。ホースの取り外し
  • 暖房設備温水式の床暖房・パネルヒーターは不凍液の系統。自己判断で抜かない
  • 浄化槽・ポンプ通年稼働が前提のものがある。止めてよいか管理業者に確認

特に注意したいのが、温水式の暖房と給湯器です。不凍液が入っている系統を水だと思って抜くと、暖房そのものを壊します。どの系統を抜いてよいかは、機種と施工によって違います。

浄化槽のある家では、水抜きと同時に浄化槽をどう扱うかも決める必要があります。三井の森 中軽井沢管理センターは、浄化槽のブロワは電気で動いているため、帰るときにブレーカーを切ると浄化能力の低下や悪臭、凍結破損の原因になると案内しています(同社公式)。法定検査を含めた浄化槽の話は中古別荘の確認項目にまとめています。

既存の別荘の配管を直すとき、町の指針で何が決まっているか

軽井沢町は2026年4月1日施行の「給水装置工事施工指針」で、凍結防止として、耐寒性のある給水装置の設置と断熱材・凍結防止帯での被覆、地中配管を凍結深度以上に埋設すること、屋内配管は管内の水を容易に排出できる位置に水抜き用の給水用具を設置することを示しています。対象は指定給水装置工事事業者などの事業者ですが、改修を相談するときに「どこまでやってもらうのが標準か」を知る材料になります。指針は、使用者ができる凍結防止措置について十分に指導することも施工者に求めています。改修のときは、設備ごとの水抜き・水通しの手順を、図や写真つきの書面で受け取っておくと、あとの運用が楽になります。

凍結深度については、軽井沢町の建築規制一覧表に、役場(標高938m)での参考値として「凍結深度70cm〜・積雪深度75cm〜」と記載されています。施工指針では、敷地内の給水管の埋設深さを「凍結深度以上120cm未満」としています。個別の敷地でどの深さになるかは、標高や施工条件を含めて指定工事店へ確認してください。規制全体の話は軽井沢の建築規制にまとめています。

築古の別荘で改修を相談するときは、まず配管の経路と水が残る箇所を洗い出したうえで、必要な項目だけを見積もってもらうのが現実的です。通年で住むための改修の一部としてやるなら、凍結対策は「入居前に直す工事」に入ります。 断熱や窓とまとめるか、単独でやるかで費用が変わるので、順番の組み立ては中古別荘を通年で住める家にする費用にまとめました。

  • 屋外・床下の配管保温材の追加、凍結防止帯の新設・交換、配管経路の見直し
  • 水が抜けにくい系統水抜き用の給水用具の増設・位置の変更
  • 地中の配管埋設の深さが凍結深度以上になっているかの確認
  • 不凍栓位置・数・排水の状態・操作の表示
  • 水道メーターまわりメーターボックスの状態と凍結防止

凍結防止帯の電気代は、どう計算するか

15W/mの凍結防止帯を5m分、目安単価31円/kWhで24時間連続通電すると、計算上は約56円/日、30日で約1,670円です。実際の金額は、配管温度によって変わる通電時間と、契約している単価で変わります。式は次のとおりです。

消費電力(W) ÷ 1000 × 通電した時間(h) × 電力量単価(円/kWh) = 電気代(円)

必要なのは3つです。

  1. 消費電力:製品の仕様に書かれています。配管に沿わせる・巻くタイプは長さあたりのWで表示されるため、W/m × 使った長さ(m) で出します。たとえば山清電気(長野県安曇野市)のアロングヒーターは、公式サイトで高出力タイプの15W/m・AC100Vと表示されています
  2. 通電した時間:サーモスタットの有無で大きく変わります。24時間で計算した値は上限の目安です
  3. 電力量単価:契約中の料金プランの単価を使います。目安としては、全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込・令和4年7月22日改定)がよく使われます

サーモスタットの働く温度は、メーカーと製品で違います。山清電気のレギュラーヒーターは配管温度が約5℃を下回ると通電し、約13℃を上回ると切れると公表しています。カクダイの水道凍結防止帯(9698シリーズ)は、管温度約3℃で通電開始・約10℃で自動停止と公表しています。外気温ではなく配管の温度で切り替わるため、配管が床下の暖かい側にあるか、外壁面に露出しているかで通電時間はまったく変わります。

わが家には凍結防止帯の専用の電力計が無いので、請求書から切り分けた実測値は持っていません。そのうえで体感を書いておくと、1本なら大したことのない設備ですが、家じゅうの配管ぶんを冬じゅう通電すると、暖房とは別に、冬のあいだ消えない固定費がひとつ増えるという感覚があります。移住前には想像していなかったところでした。光熱費そのものの内訳は軽井沢の生活費冬のリアルにあります。

凍結防止帯を止める時期は、カレンダーだけで決めないでください。軽井沢は春先も朝が氷点下になる日があります。製品の取扱説明書、配管の位置、最低気温の予報を見て判断し、動作に異常が疑われるときは自分で分解せず施工会社へ点検を頼んでください。

「水抜き不要」をうたう家は、何が違うのか

建築会社の中には、水抜きの要らない家を公表しているところがあります。仕組みはおおむね、室内と配管まわりの温度を氷点下にしないという考え方です。基礎断熱で床下を室内側に取り込む、配管を暖まる側にまとめる、断熱と気密を高めて暖房を弱く連続運転する、といった組み合わせで実現されます。

ただし、成立する条件は会社と工法ごとに違います。 暖房の予備運転・低温運転を条件として明記している会社もあれば、床下の空調や独自の凍結防止システムで説明している会社もあります。停電したとき、暖房を完全に止めるとき、想定を超える寒波のとき、そして屋外水栓や給湯器まで対象に含まれるのか。ここを会社ごとに確認してください。「水抜き不要」は作業が永久に消えるという意味ではなく、その会社が想定する使い方では不要という意味だと読むのが安全です。

水抜きの扱いを公表している掲載会社

工務店ガイドに掲載している13社のうち、公式サイトで水抜きの扱いに触れていると確認できたのは次の6社です(2026年9月20日確認・五十音順)。水抜きが不要だと公表しているのは、このうち上の4社で、残る2社は「簡易にする」「必ずしも要らない」という書き方です。ランキングでも、おすすめでもありません。掲載は無料で、並びや記述が対価で変わらないことはサイトの方針に書いています。

会社扱い公式サイトの記載出典
軽井沢建築社(参創ハウテック)不要1棟ごとに温熱環境をシミュレーション。真冬でも暖房を予備運転しておけば建物の中が氷点下にならず、水抜き作業も必要ないと公表公式
木内工務店不要高気密・高断熱と「パッシブ冷暖」で冬季の水抜き不要と公表。冬期不在時はエアコンを低温運転にしておけば室内が氷点下にならず水抜きが不要とし、室内の温湿度は専用アプリで確認できるとしている公式
クリエイト軽井沢建設不要基礎断熱と独自の凍結防止システムで、厳しい冬季でも水抜き不要と公表。給水のヘッダーを凍結深度以下の地中に配置し、断熱した床下に配管を引き込んで蓄熱暖房機で温度を維持する方式公式
ゼオリゾート不要床下で配管を凍結させない独自の空調システムで基礎内部まで暖め、厳しい冬の軽井沢でも水抜き作業の必要がないと公表。IoTによる遠隔操作で出発前に室温を整えられるとしている公式
佐々木工務店簡易に配管を断熱された床下空間にまとめて過度な冷え込みをおさえることで、水抜きは数分で済む簡易的な操作だけになると公表公式
one it(ワンイット)必須ではない水抜きを積極的にはすすめておらず、2〜3週間あける程度ならエアコンを10℃設定にしておけばそれほど心配はないと公表。水抜きには段階があり、プロに頼むか自分で簡易的にやるかを相談して決めているとしている公式

いずれも各社が公式サイトで公表している内容で、第三者が実測して確かめた値ではありません。また、各社の説明は自社が建てた家を前提にしています。築古の別荘にそのまま当てはまるものではありません。会社の比べ方は工務店の選び方にまとめています。

軽井沢で水抜きを頼むときの相談先

季節の水抜き・通水は、まず別荘地の管理会社か建てた会社へ確認してください。配管の変更、不凍栓や凍結防止帯の工事、漏水の修理は、軽井沢町の指定工事店が相談先になります。

別荘地の管理会社が水抜きを請け負っている例として、三井の森 中軽井沢管理センターは、気温の低下による凍結破損を防ぐため毎年10月頃から別荘の水抜きを依頼するよう案内し(水抜き不要の別荘を除く)、依頼を受けた別荘では配管・蛇口内(トイレを含む)や給湯器内部の水を抜いて元栓を閉めている、と公表しています。水抜き・水通しとも5日前までの予約を求めています(当日の予約は受けられない場合があり、受けられても25%の割増になると料金表に書かれています)。冬に別荘を使う予定があるなら、この申し込みの締め切りを先に確かめておく必要があります。

同センターは、凍結防止帯を設置している別荘では帰るときもブレーカーを上げたままにするよう案内し、水抜き作業のときに管理センター側で凍結防止帯を切るとしています。誰が何を切るのかは、管理を頼んでいる先ごとに違います。

自分でやる範囲と、頼む範囲

軽井沢町は、給水装置は個人の所有物(管理物)であり、新設・増設・変更や漏水等の修理は、原則として所有者または使用者の負担で町指定の工事店に依頼するとしています(軽微な変更は町指定工事店への依頼は不要)。町の許可を受けていない業者が施工した場合、条例により罰則が適用される場合があるとも案内しています。

頼む先は、ひとくくりではありません。町が「町指定工事店へ」と明示しているのは給水装置の工事と漏水の修理で、凍結防止帯や給湯器はメーカー・施工会社の領分です。

  • 自分で確認・操作できる範囲不凍栓・凍結防止帯・ブレーカーの位置、機器の型番、表示灯の確認。取扱説明書に書かれた操作。水道メーターのパイロットの目視確認。屋外水栓の処理とホースの取り外し。停電時の手順を決めておくこと
  • 軽井沢町の指定工事店給水管・不凍栓など給水装置の新設・増設・変更(軽微な変更を除く)、水抜き用の給水用具の設置、漏水や破裂した配管の修理
  • 施工会社・メーカーなどに確認給湯器・トイレ・食洗機の水抜きや交換、凍結防止帯の交換と断線の判定、不凍液の扱い、電源まわりの工事

なお、水道メーターそのものは町からの貸与品で、検針や交換は町が行います。メーターボックスの周囲の維持管理は利用者側、というのが町の案内です。

費用は、同じ条件で見積もる

水抜きの費用について、公的に集計された相場は確認できませんでした。家の設備の数と手順で変わるためです。公表されている例を2つ並べておきます。

  • 三井の森 中軽井沢管理センターは、2026年8月1日改定の料金表で、水抜き作業・水通し作業をそれぞれ基本6,600円(税込)としています。基本料金の作業範囲は、水栓金具(蛇口)12口まで、トイレ便器1台分、給湯機器(20リットル未満)1台分。これを超えると、蛇口1口あたり330円、便器1台あたり990円、ウォシュレット1台あたり1,210円、追い焚き機能1,210円などが加算されます。当日の予約は25%の割増、年末年始(12月30日〜1月3日)は別途3,300円の加算です
  • 木内工務店は公式サイトで、水抜きは業者や管理会社に依頼するのが一般的で料金はさまざま、だいたい3〜5万円くらいかかると書いています

この2つは単純に比べられません。 三井の森は作業範囲と加算の単価まで公表していますが、木内工務店の金額は対象の設備や通水を含むかがページ上で明示されていないためです。いずれも1社が自社サイトで示している金額で、第三者が集計した相場ではありません。

見積もりを比べるときは、次を同じ条件にそろえてください。

  • 水抜きだけか、春の通水まで含むか
  • 対象になる設備(給湯器・トイレ・食洗機・屋外水栓・浄化槽をどこまで見るか)
  • 不凍液を使う箇所があるか
  • 出張費、緊急時の対応、鍵の預かりの有無
  • 申し込みの締め切りと、キャンセルの扱い

留守中の漏水と、凍結・破裂への備え

水道メーターのパイロットで、漏水は早く見つかる

凍結で困るのは、破裂が解けてから分かることです。軽井沢町は、漏水は目に見える場所だけでなく、床下や壁の内部、日常的に使わない外水道など目の届きにくい場所でも起こるとして、水道メーターを定期的に確認することをすすめています。

見方は単純です。メーターには「パイロット」と呼ばれる、水が流れていることを示す部分があります(直読式は敷地内のメーターボックスの中、電子式は壁面や敷地内のポールのデジタル表示器)。水をまったく使っていないときパイロットは止まります。使っていないのに回転や点滅が確認できる場合は漏水が疑われるので、早めに町指定工事店へ相談してください。 別荘や冬に長く留守にする家では、この確認を誰がするかを決めておき、管理を頼んでいる会社があれば見回りの項目にメーターが入っているかを聞いてみてください。

凍った、破裂したときにすること

凍ってしまったときに、やってはいけないことがあります。熱湯をかけることです。長野県企業局は、蛇口にタオルをかぶせてぬるま湯をゆっくりかけて温めるよう案内し、熱湯をかけると蛇口や水道管を痛めるだけでなく、やけどの原因になるとしています。

破裂してしまったときは、まず止水栓を閉めます。止まらないときは、破裂した箇所にテープか布をしっかり巻いたうえで、工事事業者へ修理を依頼する、というのが県企業局の案内です。軽井沢町では、宅内および自宅敷地内の漏水は速やかに町指定工事店へ連絡し、止水処理と修繕の手配をするよう案内しています。道路や自宅の敷地外で漏水を見つけた場合は、上下水道課(0267-45-8657)が連絡先です。

状況どこへ
水が出ない・凍った管理会社(別荘地の場合)、または軽井沢町の指定工事店
宅内・敷地内で配管や蛇口が破裂して漏れている止水してから町指定工事店へ。賃貸なら管理会社・大家
道路や敷地の外で漏水を見つけた軽井沢町 上下水道課(0267-45-8657)
給湯器が動かない・凍ったまず給湯器のメーカー、または設置した会社

凍ってしまってから頼む作業にも費用がかかります。公表例として、三井の森 中軽井沢管理センターは凍結した水道設備の解氷作業を1回7,700円(税込)からとし、修理費は別途見積もりとしています(2026年8月1日改定の料金表)。

指定工事店の一覧は町の公式サイトにあり、旧軽井沢・新軽井沢・中軽井沢・追分などの地区別と、御代田・小諸・佐久などの町外に分けて、上水道・下水道のどちらに対応するかまで載っています。冬に入る前に、自分の地区の工事店と管理会社の連絡先を1枚にまとめて家に置いておくと、いざというときに探さずに済みます。

漏水した水道料金には、軽減制度がある

軽井沢町は、漏水によって水道料金が通常より過大になった場合に、修繕工事を行ったときの軽減制度を設けています。ただし条件があります。

  • 対象は漏水による修繕工事を行った場合のみ。水道料金の軽減であって、修繕工事の費用を補助する制度ではありません
  • 全額の減免ではなく、発生した料金の一部の減免です。対象は1期のみ(長期間の漏水では、その期間中に最大となった請求1期分)
  • 蛇口の閉め忘れ、止水操作の不備、不注意による大量使用、過去1年以内に同じ原因で漏水した場合などは対象外です
  • 申請は、修繕を担当した町指定工事店を通じて上下水道課へ提出します

水道メーターと官民境界の間で漏水が発生した場合は、修理区分により町が対応する場合があります。どこで漏れているかで負担の区分が変わるので、まず町指定工事店と上下水道課に確認してください。

わが家の場合

わが家は中軽井沢エリアの賃貸戸建て(90㎡台)で、通年で暮らしています。運用は一冬越した記録に書いたとおりで、通常の生活中は水抜きをせず、数日以上あけるときや暖房を止めるときに不凍栓を閉めて水を抜いています。

この記事のために改めて数えてみて、部分的に凍ったことも含めて、凍結は一度も起きていません。水の出が悪くなった朝も、屋外水栓が使えなくなったこともありません。ただ、これは「軽井沢なら大丈夫」という話ではなく、凍結防止帯が通電していて、家を冷やし切らない使い方をしていて、屋外水栓を冬仕様にしていた結果だと思っています。どれかひとつを外して同じ結果になったとは思えません。

そして、これは別荘を通年化した家ではなく、賃貸の戸建てでの運用です。一戸の例にすぎず、築古の別荘でそのまま通じるとは限りません。冬を一度体験してから判断したい人は、お試し移住という手段もあります。

工務店を比べる

よくある質問

軽井沢の別荘は、毎回水抜きが必要ですか?

毎回とは限りません。軽井沢町は、数日間水を使用しない場合の水抜きを、保温材の取り付けとあわせて案内しています。要否は、留守にする長さ、暖房を止めるか、凍結防止帯や不凍栓があるか、停電への備え、配管が通っている場所で変わります。手順は設備ごとに違うため、管理会社・施工会社・取扱説明書の指示に従ってください。

別荘の水抜きは何月からすればよいですか?

軽井沢町が一律の時期を示しているわけではありません。参考として、長野県企業局上田水道管理事務所(軽井沢町の基準ではなく、県営水道の案内)は気温がマイナス4℃以下になると凍結事故が多くなるとしており、別荘地の管理会社では、三井の森 中軽井沢管理センターが毎年10月頃からの水抜きを案内しています(水抜き不要の別荘を除く)。実際の時期は、留守の予定と暖房を止めるかどうか、そして管理会社の案内で判断してください。

凍結防止帯があれば、水抜きはしなくてよいですか?

凍結防止帯があっても、水抜きが必要な家があります。停電すると凍結防止帯は止まりますし、給湯器やトイレなど配管以外の設備まで守るとは限りません。水抜きは通電に依存しませんが、設備ごとに残った水の処理のしかたが違うため、管理会社・施工会社の手順に従ってください。軽井沢町は、冬季の停電時には台所・洗面所等の水を全開で出してから、水道不凍栓のハンドルを「閉める」の方向へ回らなくなるまで回す手順を案内しています。

凍結防止帯の電気代はいくらですか?

製品の消費電力と、実際に通電した時間で変わります。計算式は「消費電力(W) ÷ 1000 × 通電時間(h) × 電力量単価(円/kWh)」です。15W/mの製品を5m分、24時間連続通電し、単価31円/kWhで計算すると約56円/日・30日で約1,670円になります。サーモスタット付きは配管が一定の温度を下回ったときだけ通電するため、24時間で計算した値は上限の目安です。

軽井沢で水抜きを頼むなら、どこへ相談しますか?

季節の水抜き・通水は、別荘地の管理会社か建てた会社がまず相談先です。配管の変更、不凍栓や凍結防止帯の工事、漏水の修理は、軽井沢町の指定工事店に依頼します(軽微な変更を除く)。公的に集計された相場は確認できないため、水抜きと通水の合計、対象設備、出張費、申し込みの締め切りを同じ条件で見積もってください。

留守にしている別荘で、漏水に気づく方法はありますか?

軽井沢町が案内しているのは、水道メーターを現地で定期的に確認する方法です。水をまったく使っていないときパイロットは止まるので、使っていないのに回転や点滅が見られる場合は漏水が疑われます。不在の所有者へ自動で通知する仕組みについては町の案内に記載がないため、管理会社や巡回を頼む人に、水を使っていない状態でパイロットを見てもらう段取りを決めておいてください。

「水抜き不要」の家なら、何もしなくてよいのですか?

建物と設備が設計どおりに働いている前提での話で、成立する条件は会社と工法ごとに違います。暖房の予備運転や低温運転を条件にしている会社もあります。停電したとき、長期間暖房を完全に止めるとき、想定を超える寒波のときは前提が崩れます。屋外水栓や給湯器まで対象に含まれるかも含めて、建てた会社か管理会社に直接確認してください。

水道管が凍ったとき、熱湯をかけてもよいですか?

避けてください。長野県企業局は、蛇口にタオルをかぶせてぬるま湯をゆっくりかけるよう案内し、熱湯は蛇口や水道管を痛めるだけでなくやけどの原因になるとしています。破裂したときは止水栓を閉め、止まらなければ破裂箇所にテープか布を巻いてから、軽井沢町の指定工事店へ修理を依頼してください。

冬に水抜きした別荘を使うときは、どうしますか?

水抜き後に使うには通水の作業が必要で、冬にまた留守にするなら、帰るときの再度の水抜きまで含めて管理会社の手順に従います。三井の森 中軽井沢管理センターは、水抜き・水通しとも5日前までの予約を案内し、当日の予約は受けられない場合があるとしています。締め切りや作業の範囲は管理会社ごとに違うので、冬の予定を決める前に確かめてください。

中古の別荘を買いました。まず何を確かめればよいですか?

不凍栓の位置と回す向き、凍結防止帯が巻かれている配管とブレーカー、給湯器の凍結防止機能、屋外水栓の処理方法、水道メーターの場所の5つです。前の所有者の運用が引き継がれていないことがあるため、冬に入る前に管理会社か施工会社に一度見てもらうと、家ごとの差を確認しやすくなります。通年で住むつもりなら、凍結対策のほかに断熱・電気の容量・排水の方式も診断の対象になるので、通年化の費用と直す順番を先に読んでおくと、見積もりの取り方が決めやすくなります。

次に、誰に、何を持って相談するか

まず、別荘地の管理会社か建てた会社に、その家の水抜きの手順が残っているかを確認してください。残っていれば、この記事の確認項目はそこに当てはめるだけで済みます。残っていない場合や、配管そのものを直したい場合は、軽井沢町の指定工事店が相談先です。

相談のときに用意しておくと話が早いものを挙げておきます。

  • 配管図・竣工図(あれば)
  • 給湯器・トイレ・食洗機などの型番
  • 不凍栓とブレーカーの写真、屋外水栓の写真
  • 冬にどれくらいの頻度で使うか、暖房を止める期間はどれくらいか
  • 過去に凍結・漏水があったか、そのときどう対応したか

改修まで考えるなら、通年で住むための工事の順番と費用の組み立てを中古別荘を通年で住める家にする費用に、会社の一覧を工務店ガイドにまとめています。比べ方は工務店の選び方に、建物そのものを買う前の確認は中古別荘の確認項目にあります。

確認方法・出典・更新履歴

確認方法:水抜き・凍結防止・漏水・水道料金の軽減・給水装置の管理・指定工事店の案内は軽井沢町の公表情報、凍結の目安気温と解氷・破裂時の対処は長野県企業局の公表情報、凍結深度は軽井沢町の建築規制一覧表と給水装置工事施工指針、気温の平年値は気象庁の平年値(1991〜2020年)を参照しています。凍結防止帯の消費電力とサーモスタットの作動温度は、メーカーの公式サイトの仕様表示によります(業者の解説記事の数値は使っていません)。建築会社と管理会社の記載は、各社の公式サイトの表記を2026年9月20日に確認したものです。水抜きの扱いに触れている会社として挙げた6社は、工務店ガイド掲載13社のうち公式サイトで該当の記載を確認できた会社という意味で、残る7社が対応していないという意味ではありません。各社の公表内容は、その会社がそう公表しているという事実であって、第三者が実測して確かめた値ではありません。当サイトは工務店ガイドの掲載料を受け取っておらず、掲載順は五十音順で、推奨の順位ではありません。わが家の凍結防止帯の電気代については、専用の電力計による実測値を持っていないため、金額ではなく体感として書いています。水抜きの操作の順序は、軽井沢町の停電時の案内と長野県企業局の案内に出てくる順序を参考として示したもので、すべての設備に一律に当てはまる手順ではありません。

出典(いずれも2026年9月20日確認)

注意:水抜きの手順は設備ごとに違います。この記事は判断の材料を整理したもので、作業の手順書ではありません。実際の操作は、取扱説明書と、管理会社・施工会社・軽井沢町の指定工事店の指示に従ってください。

更新履歴

  • 2026年9月21日:初版公開

Writer

カルクラ編集部

軽井沢在住・夫婦2人で運営

東京から軽井沢へ移住した夫婦です。冬の寒さ、光熱費の実額、住まいや学校の選び方を、実際に暮らしながら書いています。

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